2024.09.30
ニュースリリース

【イベントレポート】多彩なゲストとともに考える“障害×はたらく”

パーソルグループは、2024年9月25日(水)と26日(木)、障害者雇用支援月間特別オンラインイベント『障害とともに生きる・はたらく2024』を開催したことをお知らせします。

■744人が視聴。特別ゲストを迎え、多彩なテーマで「障害とともに生きる・はたらく」を考える

パーソルグループでは毎年、障害者雇用支援月間である9月に、障害のある方をはじめ、あらゆる方々が“障害とともに生きる・はたらく”ことについて考え・深めていただくイベントを開催しています。今年は障害のある方や企業の人事担当者、支援関係者など多くの方にお申込みいただき、2日間で744人が視聴しました。
今年は2つのsession(オンラインイベント)を開催しました。9月25日開催のsession1:『本音で話そう!障害×はたらくWell-being 2024』では、脊髄性筋萎縮症のある社員や、障害のある子どもの育児と自身のキャリアを両立する「ビジネスケアラー」としてはたらく社員が、自身のことや今の仕事、はたらくことへの想いについて、ゲストの猪狩ともかさんとともに語りました。
9月26日開催のsession2:『発達障害「心の不安」「見えない障害」と向き合い、自分らしくはたらくヒント』では、エッセイスト、メディアパーソナリティの小島慶子さんをお迎えし、外からは分かりづらい“心の不安”“見えない障害”との向き合い方や、職場で安心してはたらくための工夫について紹介しました。

■イベントレポート

各セッションでの、登壇者のコメントの一部を紹介いたします。(登壇者敬称略)

session1:集合写真

session 1:『本音で話そう!障害דはたらくWell-being”2024』
(9月25日(水) 12:00~13:00開催)

脊髄性筋萎縮症のある社員や、障害のある子どもの育児と自身のキャリアを両立する「ビジネスケアラー」としてはたらく社員が、自身のことや今の仕事、はたらくことへの想いについて、ゲストの猪狩ともかさんとともに語りました。

パーソルテンプスタッフ株式会社 金村茂治

16歳のころから脊髄性筋萎縮症による歩行困難となり車いす生活に。現在はパーソルテンプスタッフで事業の業績管理や戦略企画を担っている

今は幸せです、と断言できます。先天性の障害である私は、いろんな人に支えられ、手伝ってもらってきました。それが仕事をすることによって、逆にありがとうと言われるようになりました。自分でも誰かの助けになることが分かったのは、本当に嬉しいです。そして、仕事で得た収入で家族を支えられることは、とても大きな自分の存在意義です。当然ですが仕事をするって大変なんです。日々期待に応え、成長していくことが必要。でもその頑張りが最終的には評価だったり、やりがいだったり自分に跳ね返ってきます。そして頑張っている姿を見せることがこれまで私を支えてくれた人に対する「お返し」だと思っています。

パーソルダイバース株式会社 登嶋由紀

パーソルダイバース株式会社にて、dodaチャレンジの法人営業に従事。発達障害のある2人の子どもの子育てと仕事を両立する「ビジネスケアラー」としてはたらく。

「障害があるお子さんの子育てと仕事の両立はたいへんじゃないですか?」という質問は毎日のようにもらいますが、障害の有無関係なく、大変です。「クラスに子供がなじめない」といった発達障害由来の困りごともあって、その悩みを誰にも言えないときつくなると思います。でも、頼る先はいくらでもあると思っています。区役所や保育園、ソーシャルワーカーや学童などの相談先に行くと同じ環境の皆さんと繋がる瞬間があります。自分の悩み事を開示することで手伝ってくれる人は増えてくると思います。私は営業先のお客様にもお話しするケースがありますが、話すことで「お互い様ですよね」と理解を得られることもあります。

タレント、アイドルグループ「仮面女子」メンバー 猪狩ともか

事故による脊髄損傷により車椅子でアイドルとして活動を続けている。

金村さんや登嶋さんのお話を聞いて、しっかりとネットワークを築き、広げていくことが大事だということを感じました。私も入院していたときに、「退院後、車いすで行ける歯医者さんはどこにあるか」といった情報を看護師さんや同じけがで通院していた方に聞きました。ネットではなく、ネットワークを広げて情報を共有し、助け合うことは手帳の有無にかかわらず、どんな場面においても必要だと思いますし、手助けしてあげたい、と思ってもらえるような人間になることも大事だと思います。朝元気よく挨拶する、きちんとお礼を言う。当たり前のことを当たり前にすることで、人間関係が生まれると思います。

session2:集合写真

session 2:『発達障害「心の不安」「見えない障害」と向き合い、自分らしくはたらくヒント』
(9月26日(木) 12:00~13:00開催)

小島慶子さん、猪狩ともかさんをゲストに迎え、外からは分かりづらい“心の不安”“見えない障害”との向き合い方や、職場で安心してはたらくための工夫について考えました。

エッセイスト、メディアパーソナリティ 小島慶子

テレビ、ラジオなどのメディア出演や執筆・講演活動を通じて、発達障害についても自身の経験を積極的に発信している。

発達障害が見た目では分からないので、聞いて初めて「あ、そうなんだ」と思うこともあると思います。場合によっては「そうか、発達障害か…」とネガティブな感情が浮かぶこともあるかもしれません。そんなときに「なぜそう思ったのか」と考えてほしいです。目の前の人が発達障害だと分かったとしても、分かった前と後でその人自身が変わることはありません。周囲のネガティブな感情や対応こそが、実は社会にとっての大きな「障害」になってしまうのではないかと思います。つい持ってしまいがちな、「心のバリア」について考える習慣をつけていただけると嬉しいと思います。

タレント アイドルグループ「仮面女子」メンバー 猪狩ともか

事故による脊髄損傷により車椅子でアイドルとして活動を続けている。

自分が障害者になってから、いろいろな障害のことを知るようになりましたが、それまでは知的障害や精神・発達障害などの違いがあることが分かりませんでした。特に精神・発達障害は見た目では分からないですし、さまざまな障害名もあり、もっともっと勉強していきたいと強く思いました。見た目では分かりにくい障害があるからこそ、障害者・健常者と区別するのではなく、「困っている人」に対して何かできるか考えること、思いやりを持つことが、結果的に精神・発達障害の方々を支えることになるんだと思いました。

パーソルダイバース株式会社 森田起恵

2019年にADHDとASDの診断を受ける。パーソルダイバースでは求人広告の作成業務に携わるほか、メンバーの進捗管理や社内研修講師も担っている。

大学卒業後はアルバイトで生計を立てていましたが、ミスを繰り返したり、周囲の方の発言のニュアンスをくみ取れなかったりして、メンタルダウンを起こすなど退職を繰り返していました。でも、その後通院し診断を受けたことで特性が分かり、「障害がある中でも、自分は結構頑張っていたのではないか」と自分を肯定することができました。仕事がうまくいかない原因が分かると、対処の方法も分かります。対処方法が見つかると安心してはたらくことができます。進め方が漠然としている業務は自分でマニュアルを作るなどの対応をすることで、体調は安定しています。

パーソルダイバース株式会社 中津井亨

自らの休職経験も活かし、メンバー育成体系の構築や社内研修企画に携わる。社外向けに提供している、精神・発達障害とともにはたらくためのオンライン有料研修の講師も担う。

当事者の方がはたらく上で、3つの悩みがあると考えています。自分と向き合っていくときの不安や悩み。仕事と向き合っていくときの不安や悩み。仲間と向き合っていくときの不安や悩みです。そして悩みの解消も「悩みの原因を考える」「解消のための行動を取る」「行動を振り返り必勝法を身に付ける」と3つのステップがあるとメンバーに向けた研修では伝えています。必勝法を多く身に着けることが、安定・定着のカギです。当事者には様々な悩みがあります。悩みを漠然と放置せずに、まずはしっかりと考えること。そこからチャレンジしてみてください。私も実践していることで、2015年から安定してはたらけています。

イベントの詳細な内容は10月以降、パーソルグループの障害者雇用サイト「with」(https://with.persol-group.co.jp/)にて紹介する予定です。

パーソルグループは今後も、障害や制約の有無に関わらず一人ひとりの強みや能力を活かしてはたらける機会の創出や、誰もが自分らしいはたらき方を選択し、はたらくことを通じてその人自身が感じる幸せや満足感、“はたらくWell-being”実感を高めていけるよう取り組んでまいります。

■ニュースリリース

■本件に関するお問い合わせ先

パーソルダイバース株式会社 広報窓口
E-mail:inquiry@persol.co.jp

※折り返しの対応となりますため、メールでのお問合せをお願いいたします。

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